横領・窃取

「〇〇年にわたり、総額〇億円を横領」「〇〇を不正に換金し〇億円を着服」といったニュースが、毎年流れます。

ですが、ニュースになるものはほんの一部に過ぎないと思います。

(最近のニュースである”「全日本私立幼稚園連合会」使途不明金4億円超”についてはこちらでコメントしています)

額が大きいから公表した、マスメディアが感知したから、などでニュースになるだけで、ニュースにするほどには額が大きくないものや、マスメディアが捕捉していないものは、ニュースになったものの数十倍はあるのではないのかな、と(当て推量ですが)思います。

では小さなものから大きく膨らんでニュースになるものまで、横領や窃取といった不正にはどのようなものがあるのでしょうか。

以下、思いつくままに書き出してみました。

【現預金】
・無断で出金、着服。ギャンブルや投資の失敗を取り戻すために使うが、期末までに取り返せず通帳や残高証明偽造。
・経費管理が杜撰な場合、架空経費でダミー口座に払い込ませ、着服。無形のサービス料など。
・仕入先と結託し、キックバック
・カラ出張、カラ残業
・交際費の私的流用
・客先での現金入金を横領。他の入金で穴埋めすることで自転車操業が始まるが、最終的に行き詰まり発覚
・借入を行い入金現金を不正流用。上位部門には何も報告しない。支店や支部、業界団体などに多い印象です。
・積立金としてプールされているおカネを管理者が着服。親睦会などに多い印象です。

【印紙・切手・回数券・各種金券】
・受け払いや使途確認、現物管理が不十分であれば、必要数量以上に受け取る、あるいは窃取し、換金・着服。

【クーポン】
・自社発行のクーポンを不正利用・窃取し換金・着服。小売り店のレジ不正に多い印象です。

【備品】
・管理が杜撰なモノ(換金性の高いもの。例えばデジカメ(固定資産管理されていない場合))を換金
・あるいは、3台稟議・発注するものの、そのうち1台を換金(会社には2台しかないが管理が甘いためバレない)。

全てを未然に防止できる内部統制を構築しようとするのはコストの面でも、スムーズな事業運営という意味でも適切ではないと思います。
大事なことは、被害額を限定的な範囲にとどめられる内部統制を構築すること。
つまり、
➀1回あたりの被害額を限定的なレベルにとどめること
②巨大な額に膨らむ前に発見できるようにすること
ではないでしょうか。

ご参考になれば幸いです。

竹内由多可

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