コロナに関する監査上の留意事項その5-2 の公表(日本公認会計士協会)

「新型コロナウイルス感染症に関連する監査上の留意事項(その5-2)」が4月23日に公表されました(リンクはこちら

3月決算の残高監査が佳境を迎える中、このタイミングで何が?というところですが、内容は、「電子形式によって経営者確認書の原本を入手する場合の留意点」についてです。

ポイントは、以下のとおりです。

  • 昨年公表した「その5」では、最終的には紙で原本を入手することを想定していたが、今回は原本の電子入手の留意点を追加的に示した。
  • 監基報580「経営者確認書」について言及し、監基報では経営者確認書は紙であることを規定しているものではなく、「本人識別性及び非改竄性が確保されていれば電子形式により経営者確認書を入手することができ、その場合には改めて紙媒体により経営者確認書を入手する必要はない」と明記した。
  • 本人識別性
    電子署名法に準拠した電子署名を付した PDF 等によって経営者確認書を入手することによって、本人識別性が確保できる。
  • 非改竄性
    電子署名を付すほか、例えば、PDF 等、内容の変更に制約がある電子形式ファイルで経営者確認書を入手することで非改竄性を確保することができる。
  • その他1
    授受において用いられているメールアドレス等に関して、通例でない状況が識別されていないかどうか等についても考慮する。
  • その他2
    事後否認リスクに対応するため「経営者確認書を電子形式で発行しており、の記載内容は紙媒体等、他の形式によって記載された内容に優先する」等の文言を記載することが考えられる。

今回の公表、記載されていることは適切だとは思いますが、なぜこのタイミングになったのでしょうか。

このタイミングから、この期末の経営者確認書を電子署名方式に切り替えるのは、導入の手間や社内承認等を考えると容易ではないと思われます。

遅くとも、2月や3月には公表を済ませておくべきだったのではないかな、と思います。

いずれにせよ、電子署名方式が明瞭に認められた状況ですので、例えば新年度1Qから切り替える、などで電子化が進んでいくものと思われます。

ご参考になれば幸いです。

竹内由多可

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